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今年の教科書採択が終わりました。全国で育鵬社歴史・公民教科書の不採択が相次ぎ、歴史で採択率約1%公民は約0.5%になります。前回2015年の採択での歴史6.2%公民5.7%から大激減です。

一番冊数が多かった横浜市(26,800冊)、次に多かった大阪市(18,500冊)、藤沢市(3,500冊)、松山市(4,500冊)など13地区で歴史公民ともに採択されませんでした。東京の中高一貫校10校でも全て取り止めています。 引き続き採択した地域は、栃木県大田原市、石川県小松・金沢・加賀市、山口県岩国・下関市(新規)、沖縄の八重山地区などです。また県立の中高一貫校は宮城、埼玉、千葉、山口、福岡(1校)などがあります。問題が多い日本教科書版の道徳教科書は、栃木県大田原市や石川、千葉などで、合計18,900冊が採択されたくらいです。

熊本県内でも採択が行われましたが、育鵬社、自由社、日本教科書の採択はありませんでした。県立中での育鵬社公民の副教材使用も阻止しました。ただこれまで自由社の歴史教科書を使ってきた真和中学の結果は今のところ不明です。(鎮西中は廃止されました)

こうした成果は2001年の「つくる会」教科書の登場以降、全国で粘り強く続けられた市民運動の力の結集によることを私たちは喜びを持って伝えたいと思います。たとえば武蔵村山市では2011年の育鵬社採択以降9年間で40回の市民集会を開き、チラシ全戸配布は延べ15万枚に及ぶと言います。各地でのこうした粘り強い運動、さらに全国のネットワークを結ぶ情報交換を通じて、スムーズに問題が共有化され大きな力になりました。一方、右派勢力は安倍政権を後ろ盾にして、首長や教育長などを頼りに「上から」強権的に採択させるやり方でしたが、現職の教師たちからも育鵬社は「使いにくい」と見放され、「教育再生首長会議」も行き詰まり、日本会議も動けませんでした。

◆ 熊本県教委へ展示会について要望する

6月5日私たちは熊本県教委宛に「教科書展示会に関する要望」を提出しました。コロナ禍でようやく公立学校が6月1日から再開されましたが、教師はコロナ対策と遅れた学習をどう克服するかなどで手一杯の状態で、とても6月中旬からの教科書展示会に行く余裕がありません。県民も「3蜜を避ける」などの条件下では展示会へ出かける気持ちになれません。そこで県教委が教師に展示会へ行くように指導すること、さらに県民に対しても県教委のホームページとかテレビの「くまもんスマイルジャンプ」などを使って展示会の宣伝をすることなどを申し入れました。また、展示会場で教科書のコピーやスマホでの撮影を可能にすることも要求しました。この要望を受けて、県教委はくまもんのテレビ番組では無理でしたが、ホームページのトップにある情報のコーナーで展示会のことを紹介しました。また、スマホでの撮影は認めましたが、コピーは要員の配置が出来ないという理由で認めません。

◆ 県立図書館での教科書展示会をめぐる問題

6月中旬から教科書展示会が始まりました。ところが、県立図書館の会場では読み終えた後で各教科書の評価を書く意見書用紙がなく、それを集める箱もないと参加者から連絡がありました。県立図書館の職員からは意見は直接県教委に電話で伝えてくれという返事だったと言います。また「学び舎」の歴史教科書が、県立図書館には展示されていませんでした。

7月21日に教科書採択についての請願書を県教委に持参したとき、この問題を職員に尋ねたところ、「県立図書館では備え付けてある鉛筆で意見書を書いてもらうが、その鉛筆を使用するたびに職員が一本一本消毒するための職員配置が無理なので、意見書は書かせない」と決定したと言います。当日は山本県議も同席されていましたが、皆から口々に「それはおかしい。各自の筆記用具で書けば何の問題も無い」と抗議しました。山本県議からは、「県民の意見表明権の侵害だ」との発言もありました。この問題については、今後も追求します。また「学び舎」教科書については出版社の都合で、必要な部数が揃わなかったことが分かりました。

◆熊本県・市教委への請願について

7月21日午前中、採択を主管する熊本市教育センター副所長から「あなた方の要望書は戴いても、教育長に渡したことはない」と驚くべき発言がありました。つまりこれまで10年以上にわたって採択のたびに申し入れた要請文は、教委事務局止まりだったのです。直ちに事務局で相談して、熊本市と県宛てに提出する要請書を「請願書」に変更しました。

県立中学で2012年から育鵬社公民を「副教材」として10年間も生徒に押しつけてきた経緯があります。これに対しては、私たちが2012年以降住民監査請求から住民訴訟を闘い、2014年に最高裁で不当な上告棄却判決が出され敗北しました。ところが、今年の育鵬社公民は問題だらけで、石川県の「子ども食堂」の写真を載せていますが、この説明で「ひとり親家庭は経済的に余裕がない」と断定し、そのために全国の「子ども食堂がある」と書いたのです。この一面的記述はたくましく生きる全国の一人親家庭を傷つけることになり、この写真に写っている母子の家族からは掲載と展示を直ちに止めて欲しいという訴えが起きました。私たちは、問題だらけの育鵬社公民教科書を県立中の生徒に押しつけることは絶対に止めるよう求めました。

熊本市教委は7月末から8月はじめにかけて採択会議が開かれました。私たちの請願が取り上げられ、否決はされましたが、請願の趣旨説明も出来ることが分かりました。他方、県教委の採択会議を傍聴しましたが、最終日に教育長が「副教材には採択されなかった教科書は使わない」と婉曲的に育鵬社公民教科書を使わない宣言を行いました。ただ、高嶋伸欣先生に教えていただき分かりましたが、熊本県教委の会議規則はたった10条しかなく、その中に請願に関する規定がないというのです。早速調べてみたところ、熊本市教委会議規則は18条あり、請願の扱いも書いていますが、県教委の規則にはありませんでした。県内の町や村レベルの会議規則です。今後この問題も県政の課題といえます。

 
田中信幸
 田中信幸
ⓒ 심규상

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태그:#育鵬社版?科書
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